究極の再会

佐々木 瞳・田島 里桃・最上 紗也子

「“連れてって”が織りなす“究極のひととき”」。このお題に取り組むにあたって、“究極のひととき”を考える私達自身が、良いひとときへの意識を普段から持つ必要があると考えた。そこで、自分達の集まりを、グループワークやミーティングなどといった形式張った言葉で呼ぶのではなく、良いひとときを考えるのにふさわしいような集まりとして、「お茶をする会=“お茶っこ”」と名付けた。 “お茶っこ”という名前の通り、3人で集まるときは集まる場所や空間が緩やかになるような工夫を考え、毎回のお茶っこの時間で試してきた。 初めは良いひとときという言葉から連想されることを少しずつ取り入れて心地よい環境を作っていき、ピクニックや朝食作りをおこなってきた。 だが、数々のお茶っこを経て、私たちは徐々にこの三人で過ごすお茶っこの時間に特別感を覚えるようになっていったのだ。他の誰かと同じようなことを行ってもそれは私たちの思うお茶っこではない。3人が共に集まって心地良い環境を作ることに意味があるという気づきを得られたのだ。ここから私たちの関係性により重きを置いたがんこちゃんズのための「連れてって」のキット作りが始まった。
 
そこで私たちが自身の究極のひとときとして選んだシチュエーションは「究極の再会」である。 再会には時間の隔たりという時間性が深く関連する。一度目と二度目の間にデザインされた会わない期間を持たせることで再び出会うことへの期待を高め、再会という特別感を生み出すことができる。 そしてなにより、三人という関係性に心地よさを感じはじめた私たちにとって、再びこの3人が、数年後に再び会うこと自体が私たちの望みとなって、自然と「再会」の約束をする連れてってのキットを作成したいと考えた。
 
→ つづきを読む(『連れてって』pdf版:近日公開予定