タイガー立石的な

It's like Tiger

タイガー立石的な

久慈 麻友・Nuey Pitcha Suphantarida・矢澤 咲子
 

直感とインパクト

私たちが日々目にするもの、耳にするもの。気づかずに見過ごしてしまうものが存在する中で、印象や記憶に残るものはそれだけ直感で感じたものやインパクトが大きいものだと言える。私たちUMAアカデミーが「的な」で扱う四人の中からタイガー立石を選んだのも、彼が描いた作品の持つインパクトの大きさに惹かれたからに他ならない。私たちはタイガー立石の作品から得た直感やインパクトを起点として、彼が描いた作品の「的な」を探っていくことにした。
 

タイガー立石とは?

タイガー立石は、画家であり、漫画家であり、絵本作家でもある。今回「的な」で扱っている四人の中では、最も現在に近い時代を生きた人物だ。多才なタイガー立石の作風を探るため、私たちははじめに彼自身の情報を集めていくことにした。作品を見たり、美術手帖などの文献を読んだりするだけでなく、フィールドワークにも出かけた。具体的には、タイガー立石が妻(市毛富美子)と暮らした広尾地区や武蔵野美術短期大学(現武蔵野美術大学)を訪れ、彼の軌跡を辿った。タイガー立石に関する情報を多角的に収集したことで、彼の人物像や生きていた当時の様子が浮かび上がってきた。しかし、数多くのタイガー立石の情報に触れても、私たちは「的な」の本質に近づけている実感が得られなかった。「的な」をさらに探っていくため、私たちは作品のプロトタイプを作ることにした。
 
◎つづきはPDF版で(9月中旬に公開します)
 

 

マニュアル(2018)より(抜粋)
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