『XXの社会学』を考える

Sociological Books of Every Damned Things

 

「模写」の社会学 文字ではなく線を読む本

堤 飛鳥
 
芸術に限らず、作品の向こう側には、当然作者の存在がある。主観的な創造行為であったとしても、作品は個人だけでは完結しない。つまり作品は、作者と鑑賞者との媒介者に位置している。作品をコミュニケーションを創出する/促進する役割として位置付けることで、表現行為を通じて“結果として”外的に表象化される作品の役割や価値について論じていく。
作者の見ている世界に一歩、近づいて。私にとってまさにその方法のひとつが「模写」だったのだ。