『XXの社会学』を考える

Sociological Books of Every Damned Things

 ストーリーテリングの社会学

山田 琴乃
 
私たち人間は物語る動物である。生まれてから死ぬまで自らのアイデンティティについての物語を紡ぎ、他者の物語に触れながら日々生きている。また、物語の語られ方も多様化している。限定地域で流布している民話から、世界中から見ることができる1人の少女がSNSに載せたVlogまで、全て物語である。本書は現代も生き続けている数々の物語単独ではなく、それがどのように人同士、あるいは人とものや場所までをも結びつけ、広がりを見せていったのかをみていく。