私たちは、流れてゆく時間の中で生きています。
しかし、身の回りのできごとは、記憶という名で刻まれていきます。
それはまるで、一冊の分厚い本を執筆しているかのような作業。
まちとひと、ものとひと、ひととひと。
今まで経てきた様々な繋がりを振り返り、
あらためて文字に、かたちにしたものは、
日々の生活の中で、新たな発見の手引書としての栞になるでしょう。
そしてそれは、今も将来も、
分厚い本を読む際の目印としての栞になるでしょう。
もう少し読み進めたい、そんな気持ちを残しながら、
そっと「いま」を読み返すことができるように。
そしていつでも、ものがたりの続きを進められるように。

今回で8回目を迎えるフィールドワーク展では、
2、3年生はおみやげをテーマにしたグループワークを、
4年生は卒業プロジェクトの成果を展示いたします。
今回の展示会が、私たちがこれからもこつこつ丁寧に本を書いていくための
「栞」の役割を担うことができれば幸いです。