まちのおみやげ ::: エコバッグ

エコバッグ

訪れてわかる「居心地のよさ」

bag.jpgまちのおみやげ:エコバッグ(2012) 大川朝子・丸本智也・三島麻里江舟駅を降りて東口を出ると、道路わきには定食屋やラーメン屋が肩を寄せ合っている。大通り沿いに建つイトーヨーカドーの大きさと異質感に驚きながらも、その影をあるいて東へ向かう。踏切を渡ると、花屋や豆腐屋、銭湯など、長い間そこにあったであろうお店がいくつかあり、いわゆる下町の風景が広がっている。私たちの中の墨東に対するイメージは、このあたりによるものが大きいように感じる。何度か角を曲がってたどり着いたのは、墨東大学京島校舎のあるキラキラ橘商店街。惣菜屋をはじめとした、たくさんのお店が軒を連ねており、そのひとつひとつに活気がある。夕暮れ時になるとかなりの数の買い物客が行き来し、その多くが墨東に住む人々のようだ。
本来、おみやげは観光地を訪れた際に求めることが多いのではないだろうか。それは友人に報告したり、旅のエピソードを共有したりするためのメディアであったりする。おみやげを誰かにあげることで、終わったはずの旅がもう一度自分の中によみがえるのだ。そして、手にしたひともおみやげを介して出向いたことのない土地に想いを馳せる。

それを踏まえて、墨東のおみやげを考える。観光地として知られているわけではないし、特産品などもあまりない。最も話題を集めているのは今年オープン予定のスカイツリーだが、それ目当てに訪れる人が、墨東のまち自体にまなざしを向けることはそう多くはないだろう。では、墨東の魅力とは何かと考えると、やはりその居心地の良さではないだろうか。「下町人情」と商店街の看板にも書いてあるように、どこかなつかしく、親しみやすい。

・つづきはPDF版で: [まちのおみやげLinkIcon]

さらにくわしい調査結果は、2012年2月3日(金)〜5日(日)に開催された「フィールドワーク展VIII:栞」(ギャラリー やさしい予感)で展示するとともに、成果をまとめた冊子『まちのおみやげ』(A5変型・24ページ)を配布しました。