ひとり一人の力を高める

電車にゆられて、まちを想う。

中吊りギャラリー(豊橋編)

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更新日 2009-02-15  

ひとり一人の力を高める 

 
05.jpg今回のフィールドワークでは、「その場でつくって、その場で還す」という側面を際立たせることができました。急かされて取り組むのは、少しやりづらい面もあったはずですが、かぎられた時間のなかで一連の作業をこなし、かたちにするところまでを終えたときの達成感は、格別です。
 
いっぽう、それを実現するためには、参加者ひとり一人がノートPCを持参し、さらには大きなプリンターもはこぶという、いささか大げさなお膳立てが必要でした。モバイルの利点を活かすためには、もう少し身軽に動けるようなくふうが必要になります。たとえば、PCや大判プリンターなどもふくめ、できるかぎり現場で調達してすすめることができれば、ぼくたちが理想とするスタイルに近づきます。もっと軽快に、「その場でつくって、その場で還す」ようなフィールドワークをデザインすることが、これからの課題です。
 
まちを歩くことからはじまり、編集から印刷まで、ひとり一人が責任をもってすすめたという意味では、今回のフィールドワークは「個人作業」でした。ただ、たとえば、1台しかないプリンターをめぐっては、他の参加者との調整も必要になります。何よりも、貸切の電車が出発するまでに、全員が印刷を終えていなければならない。個人で作業をすすめながらも、全体の進捗に目を配る能力も問われるることになります。
グループワークは、たんなる「分業」ではありません。能力の高い個人が集まったときにこそ、グループとしての価値も高まるのです。みんなでフィールドワークに出かけると、まちや地域のことばかりではなく、コミュニケーションや組織のあり方についても、いろいろと考えさせられます。