交わらない場所:女言

女言(おんなごと)

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私たちハタチ女子が考える「交わらない場所」
それは女性同士のおしゃべりが繰り広げられる空間である。

そもそも女性が好んでするおしゃべりとは、複数の人が集まって恋愛や美容を始めとする、男性にはわからない女性特有の話であることが多い。
場所は問わない。持ち物もいらない。いつでもどこでも女性が集まりさえすればできる。
そんなおしゃべりをするグループの周りには、他者が入ることのできない「壁」が出来ている。
大抵の場合、当の本人たちは話に夢中でこの事実に気付いていない。
しかし一歩ひいて外から見ることによって、その壁の存在に気づく。
おしゃべりの内容、またその場を構成している人数、年齢、
一人ひとりの表情、声の大きさに至るまで実に様々なことが壁を生みだす要素となる。
その要素が複雑に絡み合えば合うほど壁は厚くなりもする。
そしてでき上がった壁が、交わらない場所を作りだす。
私たちは、女性同士のおしゃべりを女言(おんなごと)と呼ぶことにした。
女言という言葉は「女のする論議」「女の言葉」といった意味を持つ。
ハタチ女子がフィールドワークを通して感じた女言の世界は、場所としてきちんとした名前や形を持つわけではないが、交わらない場所として確実に存在しているのである。

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