交わらない場所:「なれない。」

「なれない。」

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私達は、4 人全員とも秋葉原に行ったことがなかった。

今回の課題をきっかけに、この未開の地に足を踏み入れてみることとなった。
カフェを拠点とした調査を通して、秋葉原にいる人々を大きく3 タイプに分類した。
1G : 近年の秋葉原の急速な進化に関わらず、以前から街にいる人々
2G:オタクやメイドなど、いわゆるアキバ系と呼ばれている人々
3G:アキバ系の存在・進化を受けて、秋葉原を見にきた人々
しかし、私達はそのどれにも属すことが出来なかった。

上記3 つのタイプに共通するのは、秋葉原という土地に対して想い(必要性、興味)があること。
1G は家や会社があるため、秋葉原に居る必要性がある。
2G は趣味が叶う土地であるため、場所に対する必要性と興味の両方を持ち合わせている。
3G は土地とそこにいる人物に対して興味を抱いている。
私達はいずれも感じることが出来ないため、秋葉原に行くには目的が必要である。
初めから、私達にとって秋葉原は「単なる調査地」であり、それは最後まで変わらなかった。
当初は、外見ゆえに馴染めないと考えていたが、「土地に対する想いの欠如」
これが、私達4人と秋葉原が交わらない、真の理由だった。
これまで4 人が秋葉原に行ったことがなかったのは、単なる偶然だと思っていた。
しかしそれには理由があり、私達は必然的に訪れなかったのだ。

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