井上涼・佐藤成美・武市陽子・家洞李沙

みなとみらいのまちには、「横浜ランドマークタワー」（以下、ランドマークタワー）という超高層ビルがある。70階建ての296.33mで、2004年までは日本一高いビルとしてその名を知られてきた。しかし、ランドマークタワーの一部分だけを見て、その建物が「みなとみらいのランドマークタワーだ」とわかる人は、はたしてどれほどいるのだろうか。

「いけずなまち」というお題でまちあるきをするにあたって、私たちの班はテーマを決めるのにずいぶんと時間がかかってしまった。何度もフィールドワークを重ねて考えたけれど、すみずみまで整備されたみなとみらいにいじわるなところは見当たらなかった。そして、わくわくするテーマを見つけることも、予想以上に難しかったのである。

ある日、メンバーの一人が「みなとみらいと言えば観覧車（コスモクロック21のこと）かランドマークタワーなのに、意外といろいろなところで見えないかもしれない」と言った。そう言われて見てみると、桜木町駅とみなとみらい駅の間に位置する大道芸の広場からは、たしかに観覧車が見えない。私たちは地図を印刷し、観覧車とランドマークタワーがどれほど見えるのか、実際に歩いて調べてみた。そしてほどなくして、観覧車は、近ければ近いほど見えることがわかった。（つづく）

◉フルバージョンは、冊子『いけずなまち』で。（PDF版は9月下旬に公開予定です。）