阿曽沼陽登・梅澤健二郎・上ケ市亜矢・檜山永梨香


「なにかを食べる時、立ち疲れた時、じっくりと話し込みたい時。イスがあったらいいのにと思うことってよくあるよね。」そう考えた私たちは、人びとが集うようなコンテンツを提供するのではなく、すでに人が集まっている場をより良く変えることのできるツールとして、イスを製作することにした。こうして生まれたのが、「簡単に持ち運べるイス」「より良い場を作るイス」の語尾から名付けられた「ルイス」である。

移動屋台や路上ライブなどについて行くことを想定し、私たちは会場の端で団欒できる数のイスを運べるよう、本型の入れ子構造を採用した。外側の板から内側の板を抜き取り、60度に広げて座面をそれぞれ固定すると、一組につき二種類のサイズのイスが出来るという仕組みだ。比較的軽くて安価な木材と持ち手用の革を用意して、私たちは4組8脚のイスを製作した。

しかしイスの利用者が多いと予想したフードイベントや、観光と食べ歩きが盛んな鎌倉に行ってみると、そこにはすでに十分なイスが用意されていた。はじめから座ることが想定されている場所にはもうイスがあるのだ。街中や公園にも常にたくさんのベンチがあり、人びとはそこでくつろぎながら自由に時間を過ごしている。ルイスの出番はないかと思われた。

つづきは「フィールドワーク展XII:こたつとみかん」で!
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