とらえ方
私は今回展示会場に来られた方の“ファッション”に注目し、私なりの採集をした。人は展示会という場をどのように捉え、どのような格好をして来場されるのか。今回の採集で、私は50名のスケッチをした。男性24名女性25名。私が順にみた人で描いたが、来場者の男女比率が同じ位だったのだと実感した。
“ファッション”の採集をしていてまず気になったことは、会場内でコートを着ているか、着ていないか、について。来場者がどのタイミングでコートを脱ぐのかを観察していると、脱ぐ人はエレベーター内(もしくはそれ以前)、受付で名前を書いた後、会場内すぐの机に荷物を置いて、のパターンがほとんどであった。展示物を見るにあたって、コートを脱ぐことでスイッチの切り替えにもなるのではないだろうかと感じた。次にパンツをはいている人が多いことが気になった。女性25名中、16名という割合である。「じゅじゅじゅ」という展示会場を人はどのように捉えて出向くのだろうか。
ドレスコードと言う言葉があるが、人は自然と出かける先で行われることや雰囲気を考えて服を選んでいると私は思う。今回は大学の研究会主催ということもあってか、若い層の来乗客が多く全体的にラフな格好の方が多い様に感じた。大人の方も堅い格好ではなく和やかなムードに合うような格好が多かった。そこまで意識はしていないとは思うが、主催者だけでなく来場者がこの場を考え、それに合った服を着るという自然な流れができていることに気づいた。
最後に、このスケッチをして気づいたこと。人が作品にたいしてどのような距離感や姿勢をとっているのかが、はっきりと分かった。同じ姿勢の絵が多く見られるのである。この姿勢はなにによって決定されるのか。私は作品がそうさせているように感じた。この作品にはこのポーズといったテンプレートを感じ取り、皆がその姿勢をとるのだ。机にあたらないように腕を組覗き込む、壁に近づきすぎず遠すぎずの距離感で歩く、椅子に座る時の荷物の置き方、見れば見るほど面白いなと感じた。今回「じゅじゅじゅ」という場をフィールドワークして、スケッチを通して“ファッション”からみる人を採集でき、気づきがたくさん得られた。やはり人を見るには、衣食住を通して観察することが分かりやすいのだと思う。
(細井美香)






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