コミュニケーションツールとしての“服装=ファッション”
通算6回目の訪問となるORF。今回は、高さ150cmという「目線」に合わせたイーゼルを多数組み合わせた展示レイアウト設計だったこともあってか、展示物もさることながら各ブースを移動する人々の服装が気になった。
会場をゆっくり2周。スーツ姿の男性が溢れていたのは「ユビキタスコンピューティング」を専門分野としている中澤仁研究室だった。
「中澤研はいつも基本スーツです。企業の方も多くいらっしゃるので失礼のないように」(同研究室のAさん)。
昨年よりは少なかったがチームウエアを制作していた研究室も見られた。建築・ランドスケープが専門分野の石川初研究室は活動をシンボリックに描いたTシャツを制作。グレージュ地に白というカラートーンは、責任者のCさんが合計30枚発注したのだそうだ。1枚1,500円。
スポーツ情報科学系の研究室に人気だったのはポロシャツだった。「ポロシャツは今年3年めです。ラボとしてもっと知ってもらおうと今年はグラフィックを入れました」(仰木裕嗣研究室Dさん)。
昨年スーツだった牛山潤一研究室は「スポーツ過ぎないボタンダウンのポロシャツ」に。
「胸と腕の2カ所にデザインを入れると高額になるので、腕だけにしてワッペンは各自で縫い付けることにしました」(Eさん)。
“SFC TOUCH LAB”の文字とグラフィックがあしらわれた白のフーディを制作したのは、“触れることの「感覚・知覚・感性」を研究テーマとしている”仲谷正史研究室だった。
一方、ウェアではなくアクセサリーを作っていた研究室も。建築系の鳴川肇研究室はサイズ違いの缶バッチを4個制作。同研究室のFさんから教えてもらって分かったのが、グラフィックが“ナルカワ”の文字をぐるりと回転させたものだったことだ。セットで付けるのがルールだ。
筧康明研究室では、ショッキングピンクのプラスティックのメダルをシンボルとし、ネームプレートに入れて首から下げるというスタイルを起用。「3Dプリンターを購入したので作ってみた」のだそうだが、目を引いたのは、「研究室のメンバーは全員グレートーンのウェアを着用すること」というルールも同時にあったことだった。ピンクとグレーは抜群に相性がいい。
最後に会場をもう1周。各研究室のコミュニケーションツールとしては、チームウエアの言葉よりも、色や素材感、その着こなしから発せられるメッセージの方がより強いことに気づかされた。
