ポスターの使われ方と人の振る舞い
今年のORFは、ブースの設計上、全体としてポスター(またはパネル)展示をメインとする出展団体が多かったように感じる。そこで、全ブースを回りながら、ポスターを展示している団体に注目してみることにした。
ポスターにはそれぞれの団体の個性が表れており、同じ展示形態であっても、団体によってポスターの使われ方が違っていることがわかった。さらに興味深かったのは、ポスターのつくりが似ているブースは、ブースにいる出展者の振る舞いも似ていたということだ。
私なりの視点で観察したところ、ポスターの使われ方と出展者の振る舞いには、大きく3通りほどの種類があった。まず、ポスターに研究内容を詳細に記載し、ポスターを読んでもらうことに重点を置いているもの。まるで教科書の1ページであるかのように、びっしりと文字が敷き詰められているポスターが多かった。全てを読むにはブースに長い時間留まることが要されたのだが、その間ブースにいる出展者は、あまり積極的に話しかけてくることがなかった。さらに、このタイプのポスターを展示している団体の中には、無人のブースもいくつかあった。二つ目は、ポスターで来場者の興味を引こうとしているもの。単語やロゴを大きく配置してあったり、写真を多用したりしてインパクトを出していた。このような団体においては、ポスターはあくまで看板のような役割として機能しており、ブースにいる出展者と話すことに重点を置いていた。三つ目は、口頭で説明するためのツールとしてポスターを用いているもの。このタイプの使われ方が一番多かった。文章も載せつつ、デザインやフォントを工夫して来場者の興味も引くようなつくりとなっていた。ポスターを読んでいるとすぐに声をかけられることが多く、このタイプのブースでも、どちらかというとポスターを見ることを重点に置いているというよりは、出展者と話すことに重点を置いているのではないかと感じた。
当たり前ではあるけれど、各出展団体のORFへの姿勢がポスターに表れており、同じポスター展示という形をとっていても、その場の使い方は団体によって違っているということがわかったフィールドワークであった。
